闇金相談はNPOにもできる。仲介窓口としての役割とは。

闇金相談はNPO法人にできる

闇金被害の実情

闇金トラブルを抱える人は近年増加傾向にあります。法律の整備や対策強化がされる中で闇金業者は様々に手口を変え、自分たちの拠点を明かすことなく融資や取り立てを行っています。

最近の主流となっている闇金業者は090金融です。その名の通り携帯電話を使用した融資活動や取り立て行為を行っているため、顧客と闇金側とが顔を合わせる事は基本的にありません。暴力のような強行手段に出られる危険性は低くなるものの、その一方で証拠と言える程の痕跡を残さないため警察に相談しても動いてもらいにくいデメリットが生じます。

法テラスへの相談を検討する

闇金業者からの厳しい取り立てや嫌がらせ行為に困窮した時、誰かに助けを求めようとしてもどこに駆け込めばよいかが分からない場合があります。

そう言った人はテレビのコマーシャルやインターネットの情報などにより、誰でも気軽に相談できることを謳ったNPO法人の存在に気づきやすくなるかもしれません。NPOと言えば非営利を大前提に掲げた組織形態であるため、費用の支出もなく対応にあたってくれる団体であることから利用しやすい側面もあります。

法テラスへの相談は、専門家が出る訳ではない

法テラスに闇金の被害を相談すれば、その窓口の担当者がなんとかしてくれる、あるいはなんらかのアドバイスをくれるだろうと考えている人は多いです。しかし法テラスに電話相談を行った時、その窓口で受け答えをしている担当者は法律の専門家ではありません。基本的な法的知識は持っているかもしれませんが、弁護士や司法書士のような詳しい解決方法は知らず、アドバイスをするにしても有効な解決策は得られません。

法テラスの役割とは言ってみれば専門家と相談者との橋渡しです。闇金業者からしてしまった借金は無効になるなど、ネットで調べれば誰もが分かるような知識程度であれば確かに教えてもらえるでしょう。しかし無効となる契約をどのようにして闇金業者に訴え、その訴えにより取り立てから逃れれば良いのかという方法まではアドバイスしてもらえません。

法テラスの主な業務は闇金トラブルで困窮している相談者に対し、対応が可能となる弁護士事務所の紹介を行うことです。ただし法テラスで教えてもらった弁護士事務所が必ずしも闇金トラブルに対して専門的なノウハウを持っているとは限りません。万が一そこで解決しなければ再び自分自身で弁護士を探すところから始める事になるでしょう。

法テラス以外にも相談可能な窓口はある

意外と知られていない組織

NPOという言葉は聞いた事がある人が多いですが、実際に自分の周りにあるNPO法人にはどのようなものがあるかは意外と周知されていません。

そもそもNPO法人とは営利を目的とせずに社会的な活動を行う団体のことですが、ボランティア的な部分や社会活動と言った側面が大きいことから基本的に生活の中で深くかかわる事はありません。そのため闇金の取り立てに苦しむなどのトラブルに陥ったなど、ある意味特殊な状況に直面してしまった時にその存在を知る事となります。

消費者センターでも闇金相談はできる

コマーシャルなどでも良く耳にする事から法テラスの知名度は割かし高い方ですが、消費者センターが借金トラブルの際に利用できることもやはりあまり知られていません。

物品の購入や企業によるサービス等に不満を持った人が相談をする機関と言うイメージが強いですが、消費者センターでも闇金業者による取り立てトラブルの相談に応じています。消費者センターは法テラスと同様に各地域に窓口が置かれている事から、その存在を知っていれば利用するまでにハードルはかかりません。もちろん相談のための費用も掛からないので、お金が払えないから相談できないといった事態になる事も一切ないです。

しかし消費者センターも法テラスも行える案内の中身は変わりません。闇金相談をしてきた相談者に対しては、警察署への被害届の提出をアドバイスしたり、弁護士事務所や司法書士事務所の紹介を行ったりする事までが限度です。

一度消費者センターを経由して最終的に行き着くのは弁護士事務所などであるため、タイムロスを防ぐという意味合いでも初めから専門家の事務所に相談を行うことが最善であるとも言えます。

弁護士事務所とNPO法人は全く異なる

NPO法人は紹介者、弁護士事務所は解決者

闇金対応を求めている人にとって、NPO法人も弁護士事務所も困っている人を助けるという意味合いにおいては同じように感じる場合もあるでしょう。自分が困っている時にどちらに助けを求めるべきであるのか、その点の判断を明確にする事も知識がなければ容易ではない場合もあります。

ですがNPO法人が行う闇金相談に対するアンサーはと言えば、あくまで法律の専門家を紹介するという仲介までに留まります。そのため具体的な解決策を得られる訳でも何らかの措置を講じてもらえる訳でもないのです。

一方の弁護士事務所はと言えば、こちらは闇金業者に直接交渉して取り立て停止を求める事まで行うことが仕事です。闇金対応を積極的に受け付けている事務所であれば無料相談を実施しているため、まずは電話をして相談に応じてもらうことが最も効果的な対策であると言えます。

弁護士は闇金対応に慣れている人でなければならない

闇金対応に最も適した期間は弁護士事務所や司法書士事務所ですが、大前提として闇金対応に特化している専門家であるという事が重視されます。たとえ弁護士であっても闇金業者との交渉術を持っていない人が担当にあたってしまえば自体は解決するどころか悪化する危険性さえ生じます。

無料相談の実施や過去の闇金対応の実績など、闇金トラブルを任せられるかどうかを自分自身で判断する必要もあるのです。